「クトゥルフ神話TRPGやろうず」より。
晴野様から「少女の顔は笑みを浮かべ」です。
プレイヤーが一人増えました。
サイコロについては前回と一緒。 当然ながらネタバレがありますのでご注意ください。
成長ロールに今回からファンブルも追加です。
長かったので前篇・後編・成功報酬等で分かれました。
今回のキャスト
KP1:サンドロック KP2:ヘビーアームズ
PL1:ウイング PL2:デスサイズ PL3:ナタク PL4:エピオン
KP1「そういえば、天原のAPPって3なんだよね……」
PL2「最低値だっけか? よく引いたなお前……」
KP2『接客業に影響が出るレベルだと思うけれど、探偵業は平気なのかと』
PL1「平気なわけはないだろうな。だから、尋ねてくるのはだいたい常連だろう」
PL2「あとは黒羽とか竜崎とかが厄介事を紹介する感じ?」
PL1「それでどうにか食いつないでいるというのが実情だろうな」
PL2「てかさ、その顔って生まれつき? それとも何か事故あったとか?」
PL1「そうだな……なら、幼少期に火事に巻き込まれて顔の左側がごっそりいったことにするか」
PL2「……ごっそり?」
PL1「ごっそりだな。ちなみに現在、本人はそれを全く気にしていない」
PL2「……黒羽は時折、ちらっと天原の顔見て溜息吐いてそうだなー。少しは気にしろって」
PL3「竜崎は完全に天原と同じ反応だろうな。気にしていない」
PL4「…………すまない、シートが完成したんだが」
KP1「あ。ありがとう。……三人より少し年上かー」
PL2「いやいやいや、その前にsan値に言及しろよ。何でまた35がでてきてんの!?」
KP2『振り直し無しだから仕方ないのかもしれない』
PL1「それに、前回のsan値35は今は43だろう。どうにかなるんじゃないのか」
KP1「前回はどうにかなっちゃったからなぁ……何とも言えないね」
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KP1「今回は普通の人間のNPCが出てくるから、NPC相手にはRP中心で頑張ろうか」
PL2「とりあえずやるだけやってみるかー」
KP1「ということで……まずは導入部分だね。全員1d100どうぞ」
PL1「いきなりか」
天原 1d100 → 87
黒羽 1d100 → 93
竜崎 1d100 → 77
津木 1d100 → 19
KP1「そうかぁ……じゃあ、黒羽」
PL2「……あー、うん。……何?」
KP1「そう警戒しなくても。
……黒羽は、夜道を歩いていた。一人かな?」
PL2「だな。多分仕事帰り。たまに立ち止まって周りをきょろきょろ見て、また歩きだす感じで」
KP2『探し物?』
PL2「前回の少女がどうなったのかなー、と。あと、前々回の小鳥もちょっと気になる」
KP1「そんな黒羽の家には現在、白い野良猫が住み着いていたりして」
PL2「……えっと、まさかそれが正体みたいな?」
KP1「さぁ、それは分からないね。そうかもしれないし、そうじゃないかも。
……過去に触れ合った彼ら彼女らを探すように辺りを見渡しつつ帰っていた黒羽だけれど、
ふと、道路の端に何か白いものがあるのを見かける。
さて、どうする?」
PL4「……怪し過ぎはしないか?」
PL1「お前と意見が合うのは甚だ不本意だが、どう考えても罠だろうな」
PL2「でもほら、黒羽は探し物してるわけだし……気になるよなぁ、あれは」
PL3「気になるのならば見に行けばいいだろう?」
PL2「見に行った結果が怖いって話してんだよ! ……でもまぁ、行くしかないだろうなー」
KP1「では黒羽は近付いてみた、と。
……なら、君はその『白いもの』の正体を目にする事になる。なんと、それは、人の腕
だった」
PL2「……はい?」
KP1「黒羽は驚き固まってしまうだろう。けれども、恐怖はこれで終わりではなった。
……なんということだろう、その腕は、ひとりでに動き出した」
PL2「……腕が? ひとりでに? これってホラーだっけ?」
KP1「クトゥルフだよ。じゃあ、黒羽はsanチェックよろしく。0/1d4だよ」
PL2「まぁそりゃそうなるよな」
黒羽 sanチェック 86/26 → 成功
KP2『なら減少は無し』
KP1「今までいろいろあったから、ちょっとは慣れたのかもね」
PL2「……嬉しくない慣れだな」
KP1「さて、話を戻すけれども。その動きだした腕はね、黒羽に飛びかかってくる」
PL2「かっ、回避!」
黒羽 回避 70/100 → 失敗(ファンブル)
PL2「あ」
PL1「この状況で、よりにもよって100ファンブルか」
PL4「誰か差し向けた方がよさそうな気がするのだが」
PL3「竜崎は寝てるぞ」
PL1「天原はまだ起きているだろうが、外に出る用事も無いから家だだろうな」
PL4「津木は……駄目だ。恐らく原稿を進めている」
PL2「ぐぬぬ」
KP1「一人でどうにかするしかないみたいだね……じゃあ、回避は失敗して、うっかりこけた
んじゃないかな。HPから-1だよ。
PL2「しゃーないか……」
黒羽 HP 10 → 9
KP1「……ちなみに飛びかかってきた腕は……」
腕 ? 70/26 → 成功
KP1「うん。倒れた黒羽の上に乗ってじっとしてる。手は服を握りしめているかもしれない」
PL1「……攻撃する気はないのか?」
PL2「なら、黒羽は腕を見る。こけたところに追撃が来ると思ったらそんな事無くて、びっくり
して思わず見た、みたいな感じ」
KP2『それなら<目星>。至近距離だから暗さに寄るマイナス補正は無し』
PL2「あー、そっか。夜だもんな」
黒羽 目星 60/38 → 成功
PL4「……一瞬、失敗するかと思ったな」
PL2「失敗というかファンブルの覚悟をしたな、オレは」
KP1「ついさっきの結果が結果だからね……。
<目星>の結果、黒羽は腕の断面が妙な事に気づく。本来そこには真っ赤な血肉と白い骨が
のぞいているはずだけれど、その腕の断面は黒くてぶよぶよした何かだ」
PL2「動いてる時点で普通じゃないのは分かってたけど、本当に普通じゃないなコレ」
PL3「倒せるのか?」
PL1「実体がある以上、攻撃を当てることはできると思うがな」
PL4「あの腕には敵意は無い様子なのだろう? 攻撃は得策ではないのではないか?」
PL2「じゃあ、どうしようか……このまま持って帰るか、置いて行くかだよな」
PL1「オレとしては持って帰って天原に見せて欲しいと思うが」
PL2「黒羽的には全力で置いて帰りたいんだけど……」
PL1「だが、その腕が今回の話と無関係だとは思えない。持って帰って調べれば、何らかの情報
を得られる可能性もあるぞ」
PL2「でもさ、まだ黒羽たちは巻き込まれる前じゃん? 普通、置いて行くだろ?」
PL1「黒羽は、巻き込まれるのは三回目だろう。少しは慣れて、念のためにと資料として……」
PL2「天原ならともかく黒羽は絶対にやんないって!」
KP1「……うーん、お話し中悪いんだけど、一定時間経ったってことで、腕は逃げだすよ」
PL2「じゃあ、呆然と見送る。何だったんだ今の、って感じで」
KP1「なら、腕の姿が見えなくなった所で、黒羽はふと、腕が捕まっていた辺りに視線を落とす。
……そこには、黒い粘液が付いていた。触ってみると、少しヒリヒリするね」
PL2「……断面も黒かったよな。アイツの体液? みたいなの?」
PL4「それを調べれば何か分かるかもしれんな」
PL2「じゃあ、洗わずにちょっと置いとくか」
KP2『じゃあ、導入の前半はここで終わり』
PL3「……? 何だ、まだ続きがあるのか」
KP1「そうだね、導入の後半……今からの話の方が、巻き込みに行く度合いは高いかな」
KP2『じゃあ、少し待って。サイコロ振る』
5d1 → 2
KP1「あぁ……うん……また黒羽なんだね」
PL2「ちょっと待とう。どういうことか説明してくれ」
KP1「いやね、今からNPCが出てくるんだけれど、誰の知り合いなのかダイズで決めようと
思ったんだよね」
KP2『1:天原 2:黒羽 3:竜崎 4:津木 5:誰の知り合いでもなく天原の事務所へ依頼』
KP1「それで、ダイズで決まった知り合いに、相談っていうことで話を持ち込みにくることに
しようかと思ったんだけど」
PL3「まさかの黒羽か」
PL1「確率としては天原の所に持ち込まれる可能性が一番高いんだがな」
PL4「ダイズならば仕方が無いな」
KP1「ちなみに、NPCはシングルマザーの女性だよ。名前は三山裕子。小さな娘と二人暮らしだ」
PL2「なら……娘さんの方が体調を崩した時に、黒羽が働いてる病院に来たとか? んで、
そこで知り合って仲良くなったー、みたいな」
KP1「なら、黒羽は小児科で働いてたりするのかな?」
PL2「かもしんないなー。今まであまり考えてなかったけど」
KP2『三山裕子からの相談の前に、現時点で探索者が知っている情報を出す』
PL1「それは天原たちも知っているということか?」
KP2『そう。探索者たちの住んでいる場所では絶対に知られている話』
『一つ目。
最近行方不明事件が多発していて、被害者は主に幼い少女である。
被害者の少女は夜中にふらっとどこかに行って、そのまま戻ってこないという。
子供が外に出歩かないようにしても、朝になると窓が開かれていて、子供はどこにも
いなかった、と言うこともあったらしい。
二つ目。
一つ目の話と同じ時期の話。
町の中で『生きている手足』がよく目撃されている。
ほとんどの場合が単なる目撃談だが、中には襲い掛かられた人もいるらしい。
主に暗い路地裏などで目撃される。』
PL1「二つ目の話の当事者がここにいるんだが」
PL4「三山裕子には娘がいるという話だが……まさか、一つ目の話の方か?」
PL1「可能性は高いだろうな」
PL3「ということは、黒羽はどっちにも導入から関わるということか」
PL2「……お前ら誰か変わってくれない?」
KP1「ダイズ結果だから諦めてね。
さて、黒羽はある日、知り合いである三山裕子に相談があるのだと言われる。応じる?」
PL2「応じるだろうな。嫌な予感はひしひしと感じるけどさ」
KP1「なら、黒羽は休みの日に、三山さんと『笛の音』という喫茶店で待ち合わせる」
PL1「……『笛の音』」
PL4「何だ、気になるのか」
PL1「いや、たかだか待ち合わせの喫茶店に名前など付けるものかと」
KP2『そういう推理は止めないけど、ほどほどに』
KP1「黒羽は『笛の音』に行く時に持って行くものはある?」
PL2「普通に、財布と携帯と家の鍵だな。喫茶店に行くのに重装備は無いだろ」
KP1「分かったよ。
なら、軽装備で黒羽は『笛の音』を訪れる。既に三山さんは到着していて、紅茶のカップ
を持ちあげたり、テーブルに置いたりしている。落ちつきが無いね」
PL2「んー、じゃ、普通に近づいて、声をかけるかな。
……こんにちは、三山さん。待たせました?」
KP1「では、三山さんははっとした表情を浮かべて、カップを置いて首を振る。
……いえ、私もついさっき来たばかりで。すみません、お休みの日に呼び出してしまって」
PL2「いえ、そんな気にしないでください。何も無ければどうせ、家で猫と遊んでるだけですし」
KP1「そういえば、最近、猫を飼い始めたんでしたか」
PL2「飼っているわけじゃなくて、アイツがふらっと遊びに来るだけなんですけどね。
良かったら今度…………………えっと、娘さんの名前何?」
KP2『佳代子』
PL2「そっか、了解。
……今度、佳代子ちゃんと一緒に遊びに来てください。お菓子も用意してますから」
KP1「なら、三山さんは顔を曇らせる。
……その、佳代子のことなんですが」
PL2「……あー、やっぱそうなるよな。仕方ないよな。黒羽もちょっと予感はあっただろうし、
諦めてると思う」
PL1「黒羽は果たして平和な日常に戻れるのか」
PL4「心底期待できないな」
PL2「お前ら……」
KP1「話を戻すよー。
三山さんは暗い表情のまま、ぽつりぽつりと話しだす。
……実は、昨日から行方不明なんです。朝、起こしに行ったら部屋の中に佳代子の姿が
無くて……窓だけ、開いていて。
……多分、礼の連続失踪事件の一つだと思うんです」
PL2「警察には」
KP1「話しました。でも、対応に追われているみたいで……あまり、頼りになりそうだとは思え
ませんでした。だから、信頼できる人に……黒羽さんにお願いしたいんです」
PL2「佳代子ちゃんを探すこと、ですか?」
KP1「はい。勿論、私にできることなら何でもサポートします。
お願いします、頼れるのは貴方だけなんです……!」
PL2「……それは」
KP2『といったところで、店主が寄ってくる。黒羽のオーダーを取りに来たらしい』
PL2「流石に何も頼まないってのも無いか。じゃあ、レモンティー一杯」
KP2『店主は了解した旨を伝えて厨房に戻っていく』
KP1「そんな店主を見ながら、三山さんが言う。
高崎さん……店主さんのことですけれど、あの人も娘さんが行方不明なんだそうです。
無事見つかればいいんですけれど……」
PL2「……こういうことはあまり、訊かない方がいいと思うんですけど……他に、行方不明に
なった子について何か知っていますか?」
KP1「そう、ですね……澤田さんの娘さんや、吉川さんの娘さんも、行方不明になったとか。
皆、よくこの喫茶店に来ていて、ここで会うときはいつも佳代子と遊んでくれていたん
ですよ。
……そう言いながら、三山さんは窺うように黒羽の方を見る」
PL2「じゃあ、黒羽は困った様な顔をする。
……佳代子ちゃんを見付け出す、と言い切ることはできませんけれど、調べるぐらいなら
問題ありません。できるかぎり、力になります」
KP1「なら、三山さんは安堵したようにこくりと頷いた。よかった、と声を出さずに呟く」
PL2「シングルマザーで娘と二人暮らしだもんな……頼れる相手もそういないよな」
PL4「心労はたたるばかりだっただろうな」
PL2「……それで、いなくなる前に何か妙な事はありましたか?
って、三山さんに尋ねる」
KP1「そうですね……体調があまり、優れないようでした。お腹が痛そうにしていて、とても
だるうそうでした。あまりに調子が悪そうだったから、病院に行こうかとも話していた
んですけれど……」
PL1「……その状態で自分からどこかへ行った、というのは考えにくいな」
PL2「だな。三山さんの言う通り、事件に巻き込まれたって考えるべきだろ」
KP1「ちなみに、ここで三山さんから得られる情報は以上だよ。これから黒羽はどうするの?」
PL2「そーだな……あ、導入の前半の方から今まで何日ぐらい経ってる?」
KP2『今日があの夜の翌日で良いんじゃないかな』
PL4「怒涛の展開だな……」
PL1「そういうことなら、この後は天原の事務所に来い。昨夜の話と今の話を報告にな。
そして天原たちを巻き込め」
PL2「流石に一人じゃどうしようもないし、そうするしかないよなぁ。
じゃあ、レモンティーを飲みほしてから、三山さんに話しかける。
……オレはこれから、探偵業やってる友人の所に行ってきます。今回の話、そいつにも
手伝わせようと思ってるんですけど……もしかしたら、三山さんの家に、そいつと一緒に
行くかもしれません。その時はよろしくお願いします」
KP1「三山さんは分かったと頷く」
PL2「よし、じゃあ席を立って天原の事務所に直行だな。……そこに他のやつら全員いんの?」
KP1「そうだなぁ……そもそも天原が出かけてる可能性もあるよね」
PL1「いや、天原は事務所にいる。今は仕事が無いことにしておけ」
KP2『他は絶対にいるとは限らない、と。判定はどうする?』
PL4「そこは<幸運>で良いのではないか?」
PL3「誰の<幸運>だ? 黒羽か?」
KP1「そこは素直に黒羽の<幸運>で良いんじゃないかな。二人分どうぞ」
KP2『一回目が竜崎、二回目が津木』
黒羽 幸運 65/97 → 失敗(ファンブル)
黒羽 幸運 65/29 → 成功
PL2「……もうダイズロール止める」
KP1「ま、まぁまぁ。こういうこともあるよ、ね?
……でも、ファンブルか。なら、<幸運>に成功しない限り竜崎に連絡が取れない、ってこと
でどうだろう。全員適用だよ」
PL1「つまり、下手をすると竜崎の出番が無い、と」
PL3「戦闘前までには呼べ」
PL2「戦闘があるかも分かんないのに無茶言うな」
PL4「……ともかく、津木はいるんだな?」
KP1「うん、天原の事務所に津木もいる。執筆中の気分転換かな?」
KP2『ネタ探しかもしれない』
PL2「だとしたら、今回の話は津木にとっては渡りに船か」
PL4「どんどん首を突っ込んでいくだろうな」
PL1「良い盾ができたな」
PL2「いやいや、盾ってお前……」
PL1「盾は盾だ。……それで、黒羽は事務所についたということで良いのか?」
KP1「特に事件も無いし、問題ないよ」
PL2「なら、黒羽は着いて早々に、昨夜の話とさっきの話を伝えるな。
……お前ら、最近の行方不明事件は知ってるよな? 生きてる手足のことも?」
PL1「尋ねて来て、挨拶も無しにその話題か。……まぁ、知らないわけはないな」
PL4「それがどうかしたのか?」
PL2「どっちも関わったって言ったらどうする?」
PL1「詳しく話を聞かせろ」
PL4「待て、その前にメモを用意する」
PL1「そんなものよりボイスレコーダーにしておけ。一言一句漏らさず保存できるぞ」
PL4「ふむ、それは妙案だな」
PL2「……お前ら、何でそんなに仲いーの」
PL1「仲が良いんじゃない。単なる利害の一致だ」
PL2「それにしては息ぴったりっていうか……いや、今はその話は置いといていいや。
えっと、まずは手足の話からな。ていっても、こっちは直ぐ終わる話で、『生きてる手足』
に遭遇したってだけ。飛びかかられたけど攻撃はされなかったら、一応あれは無害なんじゃ
ないかと思ってる」
PL4「ほう。それらに何か特徴は無かったのか」
PL2「オレが会ったのは腕だったんだけど、断面が黒くてぶよぶよしてた。そのぶよぶよっぽい
何かが付いた服が家にあるけど、後で見る?」
PL1「当然だな」
PL4「愚問だ」
PL2「……本当に仲良しだな、オイ。
それで、行方不明事件の方なんだけど……知り合いの娘さんが行方不明になってさ。つい
さっき、相談受けて来た。んで、できるだけ探すけれど、見付けられるかは保証できない、
って話になった」
PL1「成程。それで、オレたちにもそれらを調べる手伝いをしろというわけか」
PL2「や、手伝ってほしいのは後の方だけだな。手足の方は、とりあえず遭遇したことを伝え
とかないとまた怒られるから言っただけ」
PL4「また?」
PL1「お前はいなかったから知らないだろうが、コイツは過去に二度も良く分からない現象に
巻き込まれていてな。前回はオレと竜崎も巻き込まれたんだが、そこで黒羽だけその前に
別の現象に巻き込まれていたのが判明した」
PL2「んで、何で言わなかったんだ、って戻って来てから説教だったんだよ……」
PL4「それを何故、私にも伝えなかったんだ?」
PL1「言う義理があるか?」
PL4「一応、私はお前達の兄貴分というやつなんだが」
PL1「知らないな。勝手にお前がそう言っているだけだろう」
PL2「……てーか、天原、津木に言ってなかったんだ? オレから言うー、みたいなこと言って
たのに」
PL1「言う必要性を感じなかったんでな」
PL2「お前なぁ……でもさ、津木、お前はこんな話信じるのか?」
PL4「お前たちが意味無く嘘を吐くとは思っていない。だから、その話は信じるに足るものだ」
PL1「…………ふん」
PL4「それで、話を戻すが、行方不明事件の方はどうやって調べるつもりだ?」
PL2「とりあえず、三山さんの家に行ってみようと思う」
PL1「三山?」
PL2「さっき言った、娘さんが行方不明になった知り合いの人。娘さんの部屋を調べてみたら、
もしかしたら何かあるかもしれないし」
PL1「成程な。人手はあった方が良いな?」
PL2「何があるか分からないし、お願いしたいとは思ってる。津木も大丈夫か?」
PL4「むしろ、付いて行かない理由が無いな」
KP1「……なんて話している皆には悪いんだけれど、三山さんの家に行くにはちょっと時間が
遅いかもしれないよ? ていうか津木は兄貴分なんだね?」
PL2「突然言い出されたけどそれでいいかって思った。
って、相談ってもしかして三時とかそんな時間だった?」
KP1「そんな時間だったんだろうね。
さて、君たちはどうする?」
PL2「なら……」
PL1「裏路地だな。『生きた手足』を探しに行く」
PL2「そう言うと思った!」
PL4「行く前に竜崎に連絡を取ろうか」
KP1「じゃあ、1d3で誰が連絡したか決めて、その人の<幸運>で判定しようか」
KP2『1:天原 2:黒羽 3:津木』
1d3 → 1 (天原)
PL1「オレか」
天原 幸運 55/32 → 成功
PL3「ようやく出番か……」
KP1「おめでとう。じゃあ、路地裏手前で合流できたことにしようか。情報共有は?」
PL1「後で適当に話す。今は『生きた手足』を探しに行くぞ、とだけ言っておこうか」
PL3「竜崎としては、どう考えても普通ではない生き物に挑めるのかと期待しているな」
PL1「なら、存分に『生きた手足』と戦うと良い」
PL2「いやでも、アイツら攻撃してこなかったしさー……」
PL4「何にせよ、遭遇しないことには話にならないが」
KP2『なら、路地裏に入った四人は<幸運>どうぞ』
天原 幸運 55/99 → 失敗(ファンブル)
黒羽 幸運 65/64 → 成功
竜崎 幸運 35/99 → 失敗(ファンブル)
津木 幸運 35/67 → 失敗
KP1「うん……うん? 何でファンブル二個も出てるの……?」
KP2『ここは、数を倍にするとかしたらどうだろう』
KP1「でも、それって致命的失敗とは違うよね。もういっそ襲わせるか……?
いやでもそれはな……」
PL2「おー、KPが滅茶苦茶悩んでる」
PL4「同じ値を出すとは、随分と仲良しだな」
PL1「呆れた顔をしているところ悪いが、お前も失敗だからな」
PL3「それで、どうするんだ?」
KP1「転んでもらうよ。HPから-1よろしく」
KP2『分かりやすいペナルティ』
PL3「止むを得ないか……」
天原 HP 11 → 10
竜崎 HP 14 → 13
KP1「えっと、それで……うん、『生きた腕』が二本、『生きた足』が一本、ひょこりと姿を
表した。……ので、黒羽以外はsanチェックかな?」
PL2「あぁ、そっか。黒羽はもう見てるもんな」
KP1「そういうこと。0/1d4だよ」
天原 sanチェック 64/42 → 成功
竜崎 sanチェック 43/79 → 失敗
津木 sanチェック 35/74 → 失敗
竜崎 1d4 → 3
san値 43 → 40
津木 1d4 → 2
san値 35 → 33
PL2「どうしよう、低san値たちが凄く心配な結果なんだけど」
PL1「どうしようもないな。それでKP、『生きている手足』を調べることは可能か?」
KP1「勿論。<目星>どうぞ」
PL2「……どうする? 竜崎と津木が怖いんだけど。特に津木」
PL4「天原と黒羽が<目星>を行い、失敗した場合のみ竜崎と津木が出るというのはどうだ?」
PL1「ここでsanを削られても困るからな」
PL3「異議はない」
天原 目星 75/99 → 失敗(ファンブル)
黒羽 目星 60/61 → 失敗
PL2「おい……おい……!?」
PL1「これは予想外だった」
KP1「黒羽もあと1足りない状態だったりで何とも言えない状態だね。……じゃあ、こうしよう。
天原は実際に目にした『生きている手足』に恐怖を抱く。制御できない程に。
今回の話の中に限るけど、天原は『生きている手足』が視界に入っている場合、技能値が
半分になるよ」
PL2「やっちゃったな……」
PL1「……竜崎と津木にも<目星>を頼む。天原は少し震えていることにする」
PL3「ではいくか」
PL2「本当、変な値だけは出すなよ……!」
竜崎 目星 46/65 → 失敗
津木 目星 25/48 → 失敗
KP2『安定して全員失敗という』
KP1「あはは……それなら、君たちが『生きた手足』を見ていると、その視線が嫌だったのか、
『生きている手足』たちは、さっと裏路地の暗がりに逃げ込んでいく」
PL2「あー……まぁ、ファンブルよりはマシか」
PL1「……」
PL3「しかし、どうする。情報が何も無いぞ」
PL4「この後すぐに再挑戦というのは?」
KP2『無し』
PL4「だろうな。なら帰るしかないだろう」
KP1「なら……そうだね。
君たちがそれぞれ帰宅しようと歩いていると、人通りの無い道でフラフラと歩いている
少女を見かける」
PL2「少女って一人?」
KP1「一人だね。付け加えると、今は割と遅い時間」
PL4「駆け寄るぞ」
PL1「後を追う」
PL2「黒羽も行く」
PL3「同じく」
KP2『では、近付いた探索者は少女がぶつぶつと何か呟いていることが分かる。<聞き耳>どうぞ』
天原 聞き耳 75/77 → 失敗
黒羽 聞き耳 25/96 → 失敗(ファンブル)
竜崎 聞き耳 25/40 → 失敗
津木 聞き耳 65/32 → 成功
PL2「もうダイズロール止めたい」
KP1「ここまで来るといっそ見事だね……。
まずは成功の処理から。津木は、少女が「いかなきゃ」と何度も繰り返していることが
分かった。
黒羽は……なら、少女が何を言っているのか、聞きとることはできなかった。しかし、
何事かを、こちらに見向きもせずに呟き続けているその様に、ぞわりと嫌な感じを覚える」
PL1「sanチェックだな」
KP1「そのとおり。0/1でどうぞ」
PL2「踏んだり蹴ったり過ぎる……!」
黒羽 sanチェック 86/74 → 成功
PL2「セーフ!」
KP1「よし、<聞き耳>も終わったけれど、少女に対して何かアクションはある?」
PL2「あ、その少女って佳代子ちゃんだったりする?」
KP1「違う子だよ。でも、そうだな……病院で、見かけた事はあるかもしれない。<アイディア>
でどうぞ」
PL2「またロールかー……」
黒羽 アイディア 75/24 → 成功
PL2「……よしっ!」
KP1「なら、黒羽はその少女のことを思い出す。彼女の名前は坂下恵理。黒羽の勤務している
病院に来院したことがあって、少し会話もしたりしたことがある。素直で良い子だよ」
PL2「じゃあ……まずは、近付いて恵理ちゃんだって気付いて、驚く。
……恵理ちゃん!? 何でこんなところに!?」
PL1「黒羽、知り合いか?」
PL2「うちの病院に来たことがある子。なんだってこんな時間に一人で……」
KP1「そんな黒羽の声に反応して、恵理ちゃんはぴくりと肩を揺らす。そのままぱちぱちと瞬き
して、黒羽の姿を認めて困惑の表情を浮かべた。
……あれ、先生?」
PL2「あれ、先生……じゃないって。恵理ちゃん、何でこんな所にいるんだ?」
KP1「こんなところ……え、あれ? ここは……? 何でお外にいるんだろう……?
……と、言われて初めて、自分が外にいる事に気付いた様子だよ」
PL1「……怪しいな?」
PL4「怪しいなんてものではないだろう。少女が一人、夜中に町を歩いているなど……。
これも、行方不明事件に関係がある、のだろうな」
PL1「これで関係が無かったら驚きだ」
KP1「描写を続けるよー。
自分を取り巻く状況に驚いた様子の恵理ちゃんだったけれど、突然、その場に崩れ落ちる」
PL2「え」
PL3「抱き上げるぞ」
KP1「大丈夫だよ」
PL2「えっと、えっと……あ、<医学>! <医学>で恵理ちゃんに何があったか分かんない!?」
KP2『ロール自体はしても良いけれど』
PL1「あまり情報は出て来ない様子だな」
KP1「というか、ロールしなくても情報はあげるよ。
どうやら、恵理ちゃんは手足が動かせなくなったみたいだ」
PL2「それってマズイんじゃ……そういうことなら、まずは救急車だよな」
PL1「その前に坂下の家に連絡じゃないか」
PL2「流石に連絡先は知らな……いよな?」
KP2『<幸運>ロールやる?』
KP1「いや、その必要はないかな。黒羽が携帯電話を取り出す前に……あ、そういえば、皆の
持ち物聞くの忘れてたね」
PL2「今言うかそれ!?」
KP1「大事な内容だよ? とりあえず順番にどうぞ」
PL1「携帯、財布、鍵、メモ、ボールペン、デジカメ」
PL3「携帯と財布と鍵」
PL4「携帯に財布、鍵、メモとボールペンだな」
KP2『全体的に軽装』
PL2「まぁ、突然っていえば突然だったからなー。持ってく物を用意する時間もそんなに
なかったろ。天原がデジカメまで持ってるって言った事には吃驚だけど」
PL1「文より画像の方がいい場合もあるだろう。撮るだけなら技能は要らないだろうしな」
PL4「しかし『生きている手足』相手では震えて使い物にならなかったと」
PL1「……それはそれだ」
KP1「さて、話を戻すよ。
黒羽が携帯を取り出そうとしたとき、急に恵理ちゃんが苦しみ始める。
お腹が痛いと叫びながら、身体全体をくねらせてもがく。そのもがきように、竜崎は
恵理ちゃんを取り落としてしまう」
PL3「STR対抗は」
KP2『今回は無し』
KP1「イベントだからね。さて……。
『彼女が地面に落ちると同時に、びちゃっ、と湿っぽい音が響く。
あたりに生暖かい液体が飛び散る。血か? ……いや、違う。
黒いのだ。夜の闇よりも黒いその液体は、地面に落ちた彼女の胴体から広がっている。
あまりの事に君たちが動きを止めていると、やがてシュウシュウと言う音が鳴り始める。
……彼女の服が溶けているのだ。まるで強い酸か何かをかけられたかのように。
彼女が身に着けていたものがすべて溶け落ちると、その中に胴体はなかった。
……彼女の体は、手足と頭部を残して、すべて溶け落ちてしまったのだ!
そうしていると、さらに恐ろしいことに、飛び散った液体がうぞうぞと蠢き始める。
そして、黒い液体は手足や頭の断面に入り込んでゆく。
……すると、今度は、手足が動き始める。君たちはその光景に見覚えがあった。
そう、今町をにぎわせている、生きている手足。君たちはその誕生の現場に立ち会ったの
だ!』」
PL2「……恵理ちゃん!?」
PL3「これは……」
PL4「というか、天原は大丈夫なのかこれは。『生きている手足』恐怖症だろう」
PL1「……大丈夫ではない様な気がする。あと恐怖症じゃない」
KP1「sanチェックだよ。1d4/1d10+1……だけど、天原は『生きている手足』に恐怖しているし、
黒羽は知り合いだったからね。失敗でも成功でも固定で2ほど減らしてね」
PL2「成功でも失敗でも発狂ワンチャンってやつ?」
PL1「そういうことだな。もっとも、失敗しそうな奴らの方が大惨事になりそうだが……」
PL4「……あぁ、不定か?」
KP2『それを考えると、固定値組がsan高め……? 高め? なのも良かったのかも』
PL2「固定値が低san値組にいってたら確かに大惨事だよな……」
天原 sanチェック 64/63 → 成功
黒羽 sanチェック 86/15 → 成功
竜崎 sanチェック 40/28 → 成功
津木 sanチェック 33/7 → 成功
天原 1d4+2 → 6
san値 64 → 58
黒羽 1d4+2 → 3
san値 86 → 83
竜崎 1d4 → 3
san値 40 → 37
津木 1d4 → 1
san値 33 → 32
KP1「全員成功だけど、天原だけ5以上減ったね。<アイディア>よろしく」
PL1「56以上……か」
天原 アイディア 55/36 → 成功
PL2「発狂いったかー……」
PL1「……1d10だな?」
天原 1d10 → 6(殺人癖あるいは自殺癖)
PL2「よりによってそれ引くか……!」
PL4「竜崎が引くよりはマシだが……良く見ればお前もDB持ちか」
KP1「あ、クトゥルフ神話に関する物ごとで初発狂したから、天原の<クトゥルフ神話>に
5ポイント加算しておいてね。
さて、描写にうつるよ。
……探索者たちは、突然の出来事に動揺する。その間に、手足、頭部は逃げていく」
PL3「なら、追いかけるだろうな」
PL2「そりゃなぁ。動きだしたところでハッとして、て感じで」
PL4「だが、天原が発狂状態だ」
KP2『そう。だから、追いかけようとしたところで、一人様子のおかしい天原に三人が気付く』
PL2「……天原? て、訝しげに声をかける」
PL1「……黒羽、一つ、頼まれてくれないか」
PL2「それって後じゃないと駄目か? 早くあいつら追いかけないと……!」
PL1「今でないと駄目だ。……頼む、殺させてくれ」
PL2「……は?」
PL1「誰かを殺したくて仕方が無いんだ。あぁ、何で今俺は素手なんだろうな。銃があれば
あっという間にこの場所を血で赤く赤く赤く赤く……!」
PL3「黒羽、下がれ! と叫んで、黒羽の前に出る」
KP1「はい、というわけで戦闘だね。DEX順だから津木、黒羽、天原と竜崎だね。天原と竜崎は、
黒羽のターンが終わった後に1d100で出目の高い方が先に動けるって事で」
PL4「とはいえ、次は<精神分析>など持っていないからな……待機して、何かあった時に動くと
いうのは可能か?」
KP2『問題ない』
PL2「じゃあ、黒羽は<精神分析>やる」
黒羽 精神分析 90/20 → 成功
PL2「よし!」
PL3「流石に技能値90は安心感が……いや、無いな」
PL1「今までのロール結果が結果だからな」
PL2「……今回成功したから良いんだよ!」
KP1「<精神分析>に成功したから、天原は正気に戻るよ。でも、手足たちは普通に逃してしまう」
KP2『それどころじゃなかったから、慌ててる四人の後ろでひょいひょい去っていった』
PL3「……やむを得ないか」
KP1「それじゃあ落ち着いたところで、みんな<アイディア>よろしくね」
PL2「あー、嫌な予感しかしない……!」
天原 アイディア 55/18 → 成功
黒羽 アイディア 75/30 → 成功
竜崎 アイディア 80/22 → 成功
津木 アイディア 70/23 → 成功
KP1「こういう時に限ってみんな出目良いんだね……。
では、探索者は天原の発狂騒ぎから落ち着いて、ふと考えてしまう。
……恵理ちゃんは、恐らく例の行方不明事件と無関係ではない。ならば、同じく無関係では
ないだろう佳代子ちゃんも、もしかしたら、恵理ちゃんのようになってしまうのではない
だろうか、と。
はい、sanチェックだよ。0/1d4でどうぞ」
PL1「立て続けるな……」
KP2『遭遇したものがものだから』
天原 sanチェック 58/92 → 失敗
黒羽 sanチェック 83/21 → 成功
竜崎 sanチェック 37/83 → 失敗
津木 sanチェック 32/34 → 失敗
KP2『四人中三人失敗』
PL1「黒羽の出目が、他のどの探索者の出目でも成功しているんだが。メンタル強くないか」
PL2「つってもなー、知り合い補正で多分減るし」
KP1「そうだね。今回は固定で1で良いよ。他の探索者は1d4どうぞ」
天原 1d4 → 4
san値 58 → 54
黒羽 san値 83 → 82
竜崎 1d4 → 3
san値 37 → 34
津木 1d4 → 2
san値 32 → 30
PL3「……黒羽のメンタルが強いというよりは、天原のメンタルが弱いんじゃないか」
PL1「前回は何だったのかというレベルだな」
KP1「まぁ、幸いなことに誰もまだギリギリ不定じゃないから。この調子で頑張ってね」
KP2『この後やることが無いなら、次の日に話を進める』
PL1「ならそうしよう。午前中に天原の事務所に集合して、三山裕子の自宅に行けばいいな?」
PL2「じゃあ、黒羽はメールとかで三山さんにその事伝えとくな。……でもさ、全員で行く必要
はないよな? いくら知人の家でも、大人数でぞろぞろ行くのはちょっと……」
PL1「今回から四人だからな、二人ずつで分けるのも良いだろう。……そうだな、なら、
『笛の音』で聞き込みでもするか。行方不明になったという少女たちは、そこに来ていた
というしな」
PL4「それで坂下恵理も『笛の音』に行ったことがあるという話が出れば、完璧だな」
PL2「なら、組み分けどうする? <精神分析>持ちは分けとく方がいいと思うけど」
PL1「問題は低san値組か……よし、竜崎をもらう」
PL3「理由は?」
PL1「三山裕子の家に行くだけで戦闘は起きないだろうが、『笛の音』はどう考えても怪しい
から保険が欲しい」
PL4「では、津木は黒羽と行動か」
KP1「行動も決まった様だし、翌日、それぞれが行動を起こしているところから始めようか」
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