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⑭夢を現実にするために・四日目

四日目(チームA・チームB共通)です。
読み始めるときはチームAかチームBの一日目からどうぞ。





 
KP1「さて、四日目の朝のことだ。
  黒羽と井砂の病室に、一人の男が運び込まれてくる。彼は眠ったまま目覚めない
  ということはなく、ただ単に、ぐったりとしているだけだな。そんな彼は、夢子が
  寝かされていたベッドに置かれ点滴を受けることになる。
  彼は……仁戸は、点滴の針を刺されながら、黒羽と井砂の方を見て力なくにこりと笑うな。
  「お二人とも、一日ぶりですね……お元気そうで何より」」
 
PL2「まさかの仁戸さん」
 
PL5「誰が来たんだろうと思ったら……」
 
PL1「オレはてっきり刻野父が来たのかと思ったぞ。あの男は目覚めなくなった側だが」
 
PL4「同じくだな。彼についての描写はあるのか?」
 
KP1「後ほどな。それで、黒羽と井砂はどうする?」
 
PL2「あーっと……黒羽はベッドから降りて仁戸さんのとこに寄って行く。
  「……えっと、何かあったんですか?」」
 
PL5「井砂は起き上がった状態で、ベッドの上から仁戸さんの方を見ておこうかな」
 
KP1「では仁戸は、ベッドに倒れ伏したまま、こう答えるだろう。
  「栄養失調、だとか。……私、三日間、自分の喫茶店で倒れっぱなしだったみたいで
  ですね。昨日目覚めてみたら、もう、何というか……疲れました……」」
 
PL2「「それは……大変でしたね……」」
 
PL5「「常連の人とかはいなかったんですか?」」
 
KP1「「……お店の外の札を『CLOSE』から『OPEN』にする前の時間に、倒れたもので。
   常連の方も、しばらくお休みなのかなとスルーされていて……。
   今回の問題が早めに片付いて、一応、私は命拾いしたみたいです。あのままだと、
   餓死……有り得ましたね」」
 
PL2「「…………大変でしたね、本当に」」
 
KP1「「まったくです。ところで、夢子さん、どうなったか分かります?」」
 
PL5「「警察に連れて行かれましたよ。起きて直ぐに僕らを襲って来たので……」」
 
KP1「「あぁ、夢子さんらしい。ですが……」」
 
PL5「「ですが?」」
 
KP1「「……いいえ、止めましょう。杞憂でしょうし」」
 
PL2「待って、何だその思わせぶりな発言」
 
KP1「これ以上訊いても、仁戸は何も言わないぞ。
  続いて昼頃の話。天原、竜崎、津木の三名は木澤に再度話を聞かせてほしいと言われ、
  警察署に呼び出されている。そこで三日目までの話を改めて伝えていると、きりが
  良いところで木澤がこう切り出してくる。
  「……刻野さんのことなのですが」」
 
PL4「その前に、津木と竜崎の状態はどうなっているんだ?」
 
KP1「この日の朝は病院に行っていたという事で、平常通り動けるとしておこうか」
 
PL4「そうか、分かった」
 
PL1「天原が木澤に応対するぞ。
  「刻野がどうかしたか?」」
 
KP1「「彼は現在も目覚めておりません。彼はあの後、黒羽さんたちのいる病院の一室に
   運び込まれたのですが……何をしても起きないのだとか。それに、時折魘されて
   もいるようでして。何か、彼について分かることはありませんか?」」
 
PL1「「分かること、と言われてもな。俺たちはあの男と知り合いだったというわけでも
   ないんだ、語れることは特にないぞ」」
 
PL4「「申し訳ないのですが、天原の言う通りです。我々が刻野家を訪れたのは、彼と
   今回の現象について話がしたかったからです。その結果、化け物に襲われて
   しまったわけですが」」
 
KP1「……あぁ、そうだ。木澤にはどの程度話している?」
 
PL1「とりあえず、津木が今話した内容は確実に伝えているだろうな。その辺りは伝えて
  支障はないだろう。刻野の研究については……詳細は伏せるか。怪しいことをして
  いたようだとは言っておいても良いかと思うが」
 
PL4「そうしておくべきだろうな。ある程度事情を知っている相手とはいえ、全て伝える
  こともない。必要なところだけで良いと思うぞ」
 
PL1「では、刻野が起きない理由は不明、ということで問題ないな」
 
PL3「刻野家の前で会った男についてはどうするんだ」
 
PL1「訊かれない限り伏せるか。流石に、ドリームランド云々は木澤に言う気になれない」
 
KP1「了解した。それでは、木澤は深く溜息を吐くだろう。
  「……そうですか。彼に、詳しく話を伺いたいところなのですがね。娘さんのことも
   ありますから、できれば早急に」」
 
PL1「「刻野の娘が何か?」」
 
KP1「「彼女をいつまでもこちらで預かり続けるわけにもいきませんから。彼女の処遇に
   ついても話し合いたいと思っているんですよ。それに、」」
 
PL3「「それに?」」
 
KP1「「……いえ、彼女は随分と直情的な方の様でしてね。そういう意味でも、扱いを
   心得ているだろう刻野さんに話を聞きたいとも思っているのですよ」」
 
PL5「……夢子さんに関して何か嫌な予感がするなぁ」
 
PL6『仁戸に木澤に。みんな何かにおわせてる』
 
KP1「さて、最後に、四日目の夕方。火谷の家に電話がかかってくるな。火谷の母親が
  まず取り、続いて火谷が呼ばれるだろう。この電話は火谷のクラスメイトからの
  ものだったようだな」
 
PL6『受けるけれど』
 
KP1「では、受話器の向こうから聞き覚えのある声が聞こえてくる。二日前、話を聞いた
  男子クラスメイトの声だな。
  「あぁ、火谷、俺なんだけど」」
 
PL6『「どうかした? 学校から連絡?」』
 
KP1「「いや、な。そういうわけじゃないんだけどさ。……なぁ、質問なんだけどさ、
   井砂って、夢子と知り合い?」」
 
PL6『「……何かあったの?」』
 
KP1「「その、今日の昼間に、夢子が俺んちに来たんだよ。それ見て、こいつやっと
   起きたのかって凄く嬉しくなったんだけどさぁ……あいつ、ヤバい顔で
   『井砂ってやつ知らない?』って訊いてくるんだよ。んで、つい、クラスメイトに
   そういう苗字の奴がいるって答えちまってさ。それ聞いたらあいつ、滅茶苦茶
   嬉しそうな顔で頷いて、どっか行っちまった」」
 
PL6『「どっかって、どこ?」』
 
KP1「「分かんないから『どっか』なんだよ。……んでさぁ、夢子と井砂にどんな繋がりが
   あるのかって悩んでたら、ついさっき、警察が来た」」
 
PL6『「……警察」』
 
KP1「「そう、警察。で、夢子を知らないかって聞いてくるんだよ。うちに来たけど
   その後は知らない、って答えたら、もし次来るようなことがあれば引き留めつつ
   警察に連絡してくれって言われるんだよ。……なぁ、俺、井砂の事言うべきじゃ
   なかったりしたのか……? 何かもう、凄いヤバそうな感じなんだけど」」
 
PL6『「……もし、刻野夢子がまた来たら、その時は警察の前にこっちに連絡して」』
 
KP1「「……やっぱりやばいやつか?」」
 
PL6『「多分。明日お見舞いに行って、井砂に今の話伝えるけど、良い?」』
 
KP1「「あぁ、頼む。それと、ごめんな」」
 
PL6『「君は悪くない」
  と言って電話を切る』
 
PL5「……これは」
 
PL1「見事に恨まれているな」
 
PL2「ここまで恨まれることしてないはずなんだけどな、井砂。……あー、でも、殺した
  とか言ってたし、それか? いやでもそれ濡れ衣だし……」
 
PL3「また襲ってきそうだな」
 
PL6『十中八九間違いなく』
 
PL4「エピローグというかプロローグじゃないのかこれは」
 
KP1「エピローグだ。少々物騒な、という言葉はつくかもしれないがな。
  さて、改めて、シナリオ終了だ。お疲れ様だったな」
 

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