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⑫呼ぶ音・中編

中編です。読み始める場合は前編からどうぞ。





 
KP1「……さて、入口側も裏口側も、戦闘と戦闘後処理が終わったな。
  ここで、会場内に妖しいフルートの音色が響き渡る。その音は当然、探索者たちの
  耳にも入ることだろう。魂を掴み揺さぶるその音色は、暴力的なまでに探索者たち
  の脳裏に反響する。POW×5で判定、失敗すればMP-1だ」
 
PL5「さっきの由上さんのフルートと同じだね……というか、由上さんのフルートの
  音色なのかな?」
 
 天原 POW×5 55/17 → 成功
 黒羽 POW×5 65/70 → 失敗
 竜崎 POW×5 35/79 → 失敗
 津木 POW×5 35/37 → 失敗
 井砂 POW×5 75/9  → 成功
 火谷 POW×5 40/42 → 失敗
 
 黒羽 MP 13 → 12
 竜崎 MP 6  → 5
 津木 MP 7  → 6
 火谷 MP 7  → 6
 
PL6『次は<アイディア>だっけ』
 
KP1「探索者の中だと、今回は判定に失敗していた天原、井砂の二名だけが対象だな。
  ただ、先ほどファンブルを出した天原だけは、-20の補正値が付く」
 
 天原 アイディア 35/85 → 失敗
 井砂 アイディア 70/73 → 失敗
  
PL1「補正が無くても失敗だったな」
 
PL4「天原も井砂も再度失敗か……」
 
KP1「では、引き続き天原と井砂の二人はフルートの音色から何も感じ取れない。ただ、
  由上の演奏で、そのフルートの音色のおぞましさを感じ取っていた黒羽、竜崎、
  津木、火谷の四名は、そんな音色を再度耳にしたことにより1/1d3のsanチェックだ」
 
 黒羽 sanチェック 84/36 → 成功
 san値 84 → 83
 
 竜崎 sanチェック 54/84 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 54 → 51
 
 津木 sanチェック 34/44 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 34 → 31
 
 火谷 sanチェック 44/29 → 成功
 san値 44 → 43
 
PL4「……」
 
PL5「あ、津木が不定入りしたね」
 
KP1「その様だな。1d10を振ってくれ。神話技能に+5も忘れずにな」
 
 津木 内容 1d10 → 2(激しい恐怖症)
    期間 1d6 → 5ヶ月
 
 津木 クトゥルフ神話 2 → 7
 
PL6『発狂おめでとう』
 
PL1「これで未発狂は竜崎と井砂だけか」
 
PL2「井砂の方はちょっとまだ無理だろ。あのsan値は硬いぞ」
 
PL5「いやあの、発狂しないのが一番なんだよ……?」
 
KP4「……恐怖症か。フルートの音色を聴いて発狂したのだから、フルートの音色に恐怖
  を抱くんだろうな。それが聞こえてくるたびに取り乱したり、逃げ出したり、か?
  今回は……逃げるか。幸い、直ぐ傍に裏口があるからな。顔を引き攣らせて、
  走り出すぞ」
 
PL2「じゃあ、突然逃げ出した津木を「おい!?」って呼んで、慌てて捕まえる」
 
KP1「そのぐらいなら判定なしで成功していいぞ。黒羽は津木を捕まえた。RPだな」
 
PL2「「……どうしたんだよ津木、突然走り出して」」
 
PL4「「離せっ! あんな音の聞こえる場所にいられるか! 俺は外に出るっ」」
 
PL2「「ちょ、ちょっと落ち着けって!」」
 
PL4「「っ……邪魔をするな!」」
 
PL2「「……本当に落ち着けっ!」
  てな感じで<精神分析>!」
 
 黒羽 精神分析 90/20 → 成功
 
KP1「成功か。なら、津木は平静を取り戻す」
 
PL4「なら、我に返って大人しくなるだろうな。軽く首を振って、黒羽に謝ろうか。
  「……すまない。少し取り乱した。……あのフルートの音色が、な」」
 
PL2「「落ち着いたならいいって。あの音は確かに心にくるしな……」」
 
PL6『ふと思ったんだけど』
 
KP1「どうした?」
 
PL6『不定の狂気の重ね掛けってどうだっけ』
 
PL5「一時間以内にsan値が五分の一減ったら発症、だから……一時間経過した後、その
  ときのsan値を確認、そこからそのsan値の五分の一が減ったら発症、じゃない?」
 
KP1「そんなところだろうな。今回は……さて、どうなることかな。とりあえず現状、
  ホールでの由上の演奏開始から時間はそう経っていないから、二つ目の不定発症の
  心配はないと思うが」
 
PL4「……そうであって欲しいものだが」
 
PL5「……で、えっと、フルートの音色の処理が終わったようだし、黒羽に電話するね。
  ……できるよね?」
 
KP1「できるぞ」
 
PL5「それじゃあ、かけるね」
 
PL2「じゃあ受ける。
  「はい、こちら黒羽」」
 
PL5「「あ、井砂ですけど、黒羽さんって今どこにいます?」」
 
PL2「「裏口があるんだけど、そのあたり。ホール横の廊下をずっと進んできた先だな。
   スタッフルームとか控室とかがあるあたり。一緒にいるメンバーは天原、津木、
   火谷、それと仁戸さん。そっちは?」」
 
PL5「「入口のあたり、というかロビーです。竜崎さんが一緒ですね。それで、その、
   こちらで少し怪物と戦闘になってしまって……僕は大丈夫だったんですけど、
   竜崎さんが負傷しました」」
 
PL2「「そっちも!? 怪我はどんな感じ?」」
 
PL5「「お腹が、槍で突き刺されて……あ、でも、偶然居合わせた医師の方が手当して
   くれたので、一応動けるみたいです。あまり無理はさせたくないですけど……。
   というか……そっちも、って?」」
 
PL2「「こっちも戦闘があってさ、天原が袈裟斬りされた。手当はしたけど、こっちも
   動かしたくないな、あんまり。あと、津木がやばい。フルートの音色にまいってる。
   さっきちょっと落ち着かせた」」
 
PL5「「フルートの音色に? あれってそんなにマズいものでしたか?」」
 
PL2「「あー……何も感じてないならいいや。その方が多分良い。……で、合流は
   どうする? そっちに行くかこっちに来るか」」
 
PL5「「じゃあ、こちらからそちらに行きますね」」
 
PL2「「分かった。気を付けてな」」
 
PL5「「はい。……あ、それと、外には絶対に出ないでくださいね。危ない鳥がいるので」」
 
PL2「「ん、分かった」
  ……ってなところで電話切るか」
 
PL5「だね。井砂は竜崎と一緒に裏口の方へ行くよ」
 
PL2「黒羽は、外に出るとやばいらしいってことを全員に共有しとく」
 
KP1「では、その後、探索者たちは無事に合流できたこととしようか。この後はどうする?」
 
PL5「坂原君どこかな。無事を確認したい」
 
PL6『同感。どこかで隠れてるといいんだけど』
 
PL1「ホールの様子が気になるんだが。たしか、ロビーからホールに逃げ戻ったやつらが
  いたな? どうなったのか少し気になる」
 
PL2「由上さんがどうなったのかも気になるよな。あの人のフルートっぽい音は聴こえて
  きたわけだけど、実際どうなってんだろ」
 
PL5「何人かに分かれる……のは止めておきたいね。HPが大変な二人がいるし、不定の
  狂気発症してる人も一人いるし」
 
PL2「分かれて動くには不安しかないよな」
 
PL6『とりあえず、まずは坂原に電話しようか。それで、出なかったらホール見に行く
  とかどうだろう』
 
KP1「探索者たちが次の行動について話し合っていると、仁戸が小さく手を当てて言うぞ。
  「由上さんが使っていた控室に行きませんか? 彼女の演奏時に変な事態が起こった
   わけですから、彼女の荷物を探ったら何か分かるかもしれません」」
 
PL1「「……それも手ではあるし気にはなるが」」
 
PL5「「まずは友達の安否を確認させてもらえますか? それから行動を決めたいです」」
 
KP1「「友達が無事かは気になるところですよね。えぇ、是非とも先に確認してください」
  と、仁戸は引き下がるな」
 
PL6『坂原の携帯に電話するよ』
 
KP1「では、数コール後にぷつりと音がして、火谷の携帯から坂原の声が聞こえてくるな。
  「……火谷! 無事だったか!」」
 
PL6『「どうにか。井砂もいるし、黒羽さんも竜崎さんも、天原さんも、津木さんも
   一緒だよ。坂原はどこにいるの?」』
 
KP1「「そうか、みんな無事か……良かった。俺は今、控室に立てこもってる。ホール
   に化け物が出てきたところで、慌てて近くにあった部屋に逃げ込んだんだよ。周り
   には何人かスタッフさんもいるから、一人じゃないし、だから少し落ち着けてる」」
 
PL6『「落ち着いてるなら良かった。控室って、どの控室?」』
 
KP1「「あ、近くまで来たらまた連絡してくれよ。そしたらドア開けるから」」
 
PL6『「……多分、もう近くにいると思うけど。今、裏口付近にいるから」』
 
KP1「「なら本当に近いな。ちょっと待てよ、今ドア開けるから……外今大丈夫だよな?」」
 
PL6『「大丈夫」』
 
KP1「「分かった、んじゃ一度切る」
  といったところで通話が切れ、探索者たちから少し離れた場所にある扉の一つが
  内側から開かれた。そこから恐る恐る顔をのぞかせたのは、坂原だ」
 
PL5「駆け寄るよ」
 
PL6『同じく』
 
KP1「では、駆け寄ってきた二人のクラスメイトを見て、明らかにホッとした表情を
  浮かべるだろうな。
  「……本当に近くにいたな! って、井砂、何で杖持ってんだ?」」
 
PL5「「ちょっと武器に……」」
 
KP1「「武器って、お前、まさか化け物と戦ったんじゃ」」
 
PL6『「合計二体倒した」』
 
KP1「「無茶すぎんだろ! 何やってんだよお前ら!」」
 
PL2「これは坂原君が正しいな」
 
PL3「倒せたんだから良いだろう。あそこで逃げるのは正義にもとるぞ」
 
PL2「それは分かってるけど、それで死にかかったら元も子もないっていうかだな」
 
PL3「HPは0になってないぞ」
 
PL2「気絶はしてただろーが」
 
KP1「「……あ、そうだ、由上さん見てないか?」
  と、不安げな表情で坂原が問いかけてくるな」
 
PL5「「僕らも気にはなってるんだけど、残念ながら見てないよ。坂原君も見て
   ないんだね?」」
 
KP1「「そうだな、見てない。スタッフの人たちもホールの外では見てないって言ってる
   し……無事だと良いんだけどな」」
 
PL5「「……そうだね。お姉さんみたいなものだって言ってたもんね」
  ……ホール、ちょっと見に行く?」
 
PL1「異論はないな」
 
PL2「んー……まぁ、良いか。ホールに行く、って言った時の仁戸さんの反応は?」
 
KP1「にこにこしているな。そちらへ行くのも構いませんよ、といった感じだ」
 
PL6『反対はしてこない感じ?』
 
KP1「だな。何か文句がありそうな雰囲気でもない」
 
PL1「なら、ホールに行ってみるか。一番近くの使用可能なホール出入り口から中に入る」
 
KP1「では、探索者たちは、控室直ぐ傍の入り口からステージ袖に行くことができるだろう
  な。そこからはステージ上の様子はよく見えるが、観客席の方は伺うことはできない」
 
PL4「ステージ上の様子は?」
 
KP1「描写しよう。
  ……ステージ上には、由上の姿があった。彼女は聴衆がホールから逃げ出す直前と
  変わらず、ただただ妖しくフルートを奏で続けている。そして、その傍らには、
  血まみれの槍を床に置き、由上に寄り添うように伏せているムーン=ビーストの
  姿もあった」
 
PL5「……由上さんは発狂してない?」
 
KP1「<心理学>で成功すれば分かることにしようか。やるか?」
 
PL1「やるに決まっているだろう」
 
KP1「では振るぞ」
 
 天原 心理学 85/38 → 成功
 
KP1「……天原は、演奏を続ける由上はいたって平静であるように感じられるだろう。
  ただし、どこか熱を持った平静さだ。少なくとも発狂はしていないと感じる」
 
PL1「黒か?」
 
PL5「……かなぁ。坂原君が悲しみそうだから、そういうのは遠慮したかったけど」
 
KP1「……さて、探索者たちは今、ステージ袖にいるな。そして、由上のフルートの音色
  を、間近で耳にしている。……POW×5と、<アイディア>、sanチェックだ」
 
 天原 POW×5 55/6  → 成功
 黒羽 POW×5 65/63 → 成功
 竜崎 POW×5 35/37 → 失敗
 津木 POW×5 35/18 → 成功
 井砂 POW×5 75/30 → 成功
 火谷 POW×5 40/95 → 失敗
 
 竜崎 MP 5  → 4
 火谷 MP 6  → 5
 
PL5「<アイディア>はまだ成功していない井砂と天原だけだっけ」
 
KP1「そうだな。振ってくれ。今回は天原の補正は無しだぞ」
 
 天原 アイディア 55/47 → 成功
 井砂 アイディア 70/56 → 成功
 
PL1「二人とも成功か……探索者全員sanチェックだな。1/1d3だったか」
 
 天原 sanチェック 58/41 → 成功
 san値 58 → 57
 
 黒羽 sanチェック 83/26 → 成功
 san値 83 → 82
 
 竜崎 sanチェック 51/80 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 51 → 48
 
 津木 sanチェック 31/59 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 31 → 28
 
 井砂 sanチェック 98/100 → 失敗
 1d3 → 1
 san値 98 → 97
 
 火谷 sanチェック 43/78 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 43 → 40
 
PL5「え、えぇぇ……100って……いや、減少値は1だしまだ良いけど」
 
KP1「……一つ尋ねる。竜崎の最初のsan値はいくつだった?」
 
PL3「60だったと思うが」
 
KP1「今のsan値は?」
 
PL3「48だな」
 
KP1「……不定入りだな。<クトゥルフ神話>に+5%と、種類決めの1d10、期間決めの1d6だ」
 
 竜崎 不定の狂気 1d10 → 1(健忘症あるいは昏迷/緊張症)
    狂気の期間 1d6  → 2ヶ月
 
 竜崎 クトゥルフ神話 2 → 7
 
PL2「……いや、てか、竜崎も津木も初発狂が不定って」
 
PL5「徐々に削れていったんだね……」
 
PL3「健忘症、昏迷、緊張症か。どれでもいいんだが、1d3で決めても良いか?」
 
KP1「構わないぞ。1で健忘症、2で昏迷、3で緊張症だ」
 
 1d3 → 1(健忘症)
 
KP1「健忘症か。竜崎の場合、天原、黒羽、津木のことを忘れることになるんだろうな」
 
PL2「それって忘れられてるやつの方が心にくるやつじゃ」
 
PL4「随分と付き合いの長い相手に自身を認識されないというのはな……」
 
KP1「それではRPだ」
 
PL3「なら、ふと辺りに視線を巡らせて、随分と近くにいる大人三人に訝しげな視線
  でも向けようか。それから、「……誰だ?」とでも言う」
 
PL1「応じようか。
  「……竜崎?」」
 
PL3「「俺の名前を知っているのか?」」
 
PL1「「知らないわけがないだろう、長い付き合いだぞ」」
 
PL3「「……? 覚えがないな」」
 
PL2「「え? ……竜崎どうしたんだよ」」
 
PL3「「お前も俺を知っているのか?」」
 
PL2「「……!?」」
 
PL4「「これは……忘れているのか?」」
 
PL3「「忘れている? 何のことだ? ……よくわからないことを言うな」」
 
PL2「「……よくわかんないのはお前の方だろ竜崎! 色々と一緒に散々な目にあった
   仲間のこと忘れてんなよ!」
  てな感じで<精神分析>な」
 
 黒羽 精神分析 90/74 → 成功
 
PL3「思い出せたか?」
 
KP1「思い出せたな」
 
PL3「なら、何度か瞬きして、首をかしげるぞ。
  「俺が何を忘れているんだ、黒羽」」
 
PL2「「……あー、うん、戻ったっぽいならいいや。あ、こいつとこいつは?」って、
  天原と津木の指さして訊く」
 
PL3「「天原と津木だろう」」
 
PL1「「戻ったか」」
 
PL4「「……その様だな」」
 
KP1「……では、竜崎の不定を一時的に解除したところで、ふと、フルートの音色が
  止んでいることに気付くだろうな。思わず由上の方に視線を向ければ、彼女は
  ステージの中央で優しく微笑み、探索者たちの方を見ている。……隠れていたわけ
  でもないからな、気付かれて当然だろう」
 
PL5「……あぁ、そうだよね、確かに」
 
PL6『隠れてても、RPの時の会話でばれそうだけど』
 
KP1「由上の傍らでは、ムーン=ビーストが槍を持って身を起こしている。が、襲い掛かって
  くる様子はないな。
  由上は、優雅に礼をしてみせ、笑みを浮かべたままの口を開く。
  「坂原君のお友達の皆さまですね、先ほどぶりです。生き残られているようで何より
   でした。……坂原君は無事ですか?」」
 
PL5「「無事、ですよ。さっき会いましたから。……怪物を呼んだのはあなたですか?」」
 
KP1「「えぇ、そして、いいえ。私はそんなつもりはなかったのですけれど、このフルート
   がこの子たちを呼んでくれたのです。そして、この子たちは私の夢を叶える手伝い
   をしてくれているの」」
 
PL1「「夢?」」
 
KP1「「幼いころから、ずっと見ていた夢。……えぇ、えぇ。驚いたわ。この子たちが
   現れた瞬間、分かったの。私がここでフルートを奏でていれば、夢はきっと叶う
   って。私の夢をこの子たちが叶えてくれるって。……そのために、人が死んでも、
   仕方のないことよね? だって夢をかなえるためだもの、犠牲はつきものだわ」」
 
PL3「「……他人を犠牲にしてまで叶える夢があるものか」」
 
KP1「「あるわ。だってここにあるもの。
   ……私は、盲目にして白痴、神々の総帥であるあの方のところにいくの。そこで
   永遠にフルートを奏で続けたいの。そのためなら、何だって差し出してみせるし、
   邪魔をするものは何だって退けてみせる。私は、あの方のおわす場所への道を、
   今、ここで開いてみせるわ」」
 
PL5「……盲目にして白痴……あぁぁぁぁ……」
 
PL2「何か頭抱えだしたんだけど」
 
PL6『正直その単語は聞きたくなかった』
 
PL4「一体何なんだ……」
 
KP1「探索者たちは知らないだろうから、特にその言葉に反応は見せないだろうな。
  由上は、探索者たちから距離を取るように、ムーン=ビーストの後ろに姿を隠す。
  「だから……あなたたちも、邪魔をしないで。邪魔をするというなら、容赦はしない。
   この子は、強いんだから」」
 
PL3「戦闘か?」
 
PL2「いや待って、それだとこっち凄い散々な状態なんだけどいけるか?」
 
PL5「井砂はまだ……大丈夫とは思うけど……HP的には天原と竜崎がなぁ」
 
PL4「井砂と津木で削っていくしかないか……」
 
KP1「あぁ、その前に、由上の言葉が終わると同時に、天井からガンガンガン、と何かを
  打ち付ける音が聞こえてくるぞ」
 
PL1「天井を確認することは?」
 
KP1「ステージ袖からだとよく見えないな。ステージ上に出れば見える」
 
PL5「そこまで出たとして、ムーン=ビーストとの距離は?」
 
KP1「十分だ。出たから攻撃範囲に入る、ということはないな」
 
PL2「……てか、そのムーン=ビースト、襲い掛かってこないのか?」
 
KP1「槍を構えたまま動かないな。随分と大人しいぞ」
 
PL6『ステージの端に出るだけなら、大丈夫かな』
 
PL4「駄目だったら戦闘に入るだけか」
 
PL3「六人で殴ればどうにかならないか?」
 
PL2「DEXのこと考えろよな?」
 
PL1「足が遅いからな、大人は」
 
PL5「……よし、井砂はステージ端に出るよ。天原と竜崎は待機だね」
 
PL4「津木も行こうか? もしも戦闘になるなら、いた方が良いだろう」
 
PL2「あ、じゃあ、黒羽も行く」
 
PL6『火谷は下がってるから』
 
PL1「まぁ、そんなところだろうな」
 
PL3「六人で……」
 
PL1「低HPはまずは様子見だ。諦めろ」
 
KP1「ステージ端に出るのは黒羽、津木、井砂の三人で良いんだな?」
 
PL5「……やっぱり、不定の津木は止めとく?」
 
PL2「……不慮の事態も考えて、その方が良い気がしないでもない」
 
PL4「……下がっておくか」
 
KP1「では、黒羽、井砂が出てくると」
 
PL5「それでお願い」
 
PL2「まずは様子見、っと」
 
KP1「ではまず、ステージ袖から出てきた二人は、観客席の様子を見ることになる」
 
PL5「……あー……ロビーの狂騒時にホールに逃げ込んだ人もいて、さらに、ここにいる
  ムーン=ビーストの槍に血が付いているわけだから……つまり」
 
KP1「広い観客席は、一面、血の海になっていた。あちらこちらにバラバラの指や足、
  胴体、そして頭が転がっている。中には腹を引き裂かれ、中から臓物を引きずり
  出されたものもあり、辺りには何故今までで気付かなかったのか? と疑問を
  覚えるほどの血の臭いが立ち込めていた」
 
PL2「……生きてる人は?」
 
KP1「呻き声一つ聴こえないな。……さて、この惨状を目にした以上、完全な平静では
  いられないだろうな。1d3/1d8のsanチェックだ」
 
 黒羽 sanチェック 82/94 → 失敗
 1d8 → 7
 san値 82 → 75
 
 井砂 sanチェック 97/78 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 97 → 94
 
PL2「失敗した上にほぼ最大値とか……」
 
KP1「<アイディア>だな」
 
 黒羽 アイディア 75/54 → 成功(発狂)
 
PL2「だよな、成功するに決まってるよな……種類と継続時間決めるぞ。あと神話技能+1」
 
 黒羽 種類 1d10 → 10(昏迷あるいは緊張症)
    期間 1d10+4 → 14
 
 黒羽 クトゥルフ神話 12 → 13
 
PL2「期間が最大値っ!?」
 
PL6『1d10でも最大値だし。こっちはそれでも無問題だけど』
 
PL2「……えー、じゃあ、頭抱えて蹲って丸まっとく。もう何も見たくない、みたいな」
 
KP1「そうか。では、黒羽が蹲ったところで、頭上からひときわ大きな音が聞こえ……
  天井が崩れてくるな。幸い、その破片は全て観客席のみに落下し、ステージ上には
  小石一つ飛んでこない。そして、破壊された天井から、馬の頭部を持った鳥が一度、
  ホール内をのぞき込んでくる。……だが、井砂はすでにこの神話生物を見ているから
  な、sanチェックは発生しない。黒羽は頭を抱えて蹲っているから鳥の姿は見えず、
  やはりsanチェックは無しだ」
 
PL5「津木を置いてきて正解だった……」
 
KP1「シャンタク鳥は、ホール内をぐるりと見た後、顔を引っ込めてどこかへ去って行く」
 
PL5「ここまで入って来なくて良かった……えっと、ムーン=ビーストの様子は?」
 
KP1「先ほどまでと同じだな。動かない。
  ただ……ムーン=ビーストの背後から、細やかな声が響いてくる。それは由上の声
  であり、その声はまるで呪文でも唱えているかのようだと感じるだろう」
 
PL1「いや、唱えているかのようだというか、唱えているんだろう」
 
KP1「ここからはラウンド制で行動してもらうぞ。戦闘をしても良いししなくても良い。
  行動順は仁戸→井砂→ムーン=ビースト→火谷→由上→津木→黒羽→天原・竜崎、だ。
  あと、ムーン=ビーストを倒さないと由上対しての行動はできないからな」
 
PL2「仁戸さん速っ!?」
 
PL4「ムーン=ビーストも先ほど倒したものより速そうだぞ」
 
PL5「どれぐらいのDEXなんだろう……」
 
KP1「まずは仁戸の行動だな。仁戸は黒羽の方に寄って行って、「しっかりしてください!」
  と<精神分析>を行うぞ」
 
 仁戸 精神分析 ??/?? → 成功
 
KP1「成功だな。黒羽は我に返る」
 
PL2「<精神分析>持ってんだ……えっと、「あ、ありがとうございます」って言って立つ」
 
KP1「「いえいえ、お気になさらず。でももしよろしければ、またドリームランドに来て
   くださいね? お待ちしておりますので」」
 
PL2「「……えぇ、まぁ、そのうち」」
 
PL5「じゃあ、次は井砂の番だね。ムーン=ビーストに攻撃したいんだけど、移動で
  1ラウンド消費とかある?」
 
KP1「ステージ袖からステージ上に出る場合はsanチェックのこともあるし、1ラウンド消費
  してもらう。だが、ステージ上での行動なら移動でラウンド消費は無しとしておこう」
 
PL5「分かったよ。じゃあ、ムーン=ビーストに杖で<剣道>だ」
 
 井砂 剣道 60/54 → 成功
 
 ダメージ 1d6 + 1d4 → 4 + 1 → 5
 
KP1「<回避>だな」
 
 ムーン=ビースト 回避 ??/?? → 失敗
 HP ?? → ??
 
KP1「続いてムーン=ビーストの攻撃だ。攻撃を仕掛けてきた井砂に<槍>だな」
 
 ムーン=ビースト ??/?? → 失敗
 
KP1「失敗だな、当たらなかった」
 
PL6『火谷は待機。粉は全部津木に渡してるし、できることはなさそう』
 
KP1「由上の番だか、彼女は何かを唱え続けているだけだな。探索者たちに働きかけて
  くることはない」
 
PL4「では、津木の番か。……舞台袖から粉を<投擲>するのはありか?」
 
KP1「それは……可能だな」
 
PL4「では、粉をムーン=ビーストに<投擲>しよう」
 
 津木 投擲 80/41 → 成功
 ダメージ 2d6 → 9
 
 ムーン=ビースト HP ?? → ??
 
KP1「<回避>は井砂の手番時に使用していたから、今回はよけられないな。ダメージは全て
  受けるが……ぐらりと大きく揺れたものの、どうにか持ちこたえたようだな。まだ
  ムーン=ビーストは健在だ。さて、粉使用時のsanチェックだ0/1d3だぞ」
 
 天原 sanチェック 57/27 → 成功
 
 黒羽 sanチェック 75/24 → 成功
 
 竜崎 sanチェック 48/95 → 失敗
 1d3 → 1
 san値 48 → 47
 
 津木 sanチェック 28/45 → 失敗
 1d3 → 1
 san値 28 → 27
 
 井砂 sanチェック 94/82 → 成功
 
 火谷 sanチェック 40/70 → 失敗
 1d3 → 3
 san値 40 → 37
 
PL6『あ』
 
KP1「不定か?」
 
PL6『うん』
 
PL5「今回不定多いね……」
 
PL4「sanチェックの回数が多いからな……」
 
PL6『種類と期間を決める。それと、<クトゥルフ神話>に+1しとく』
 
KP1「そうしてくれ」
 
 火谷 種類 1d10 → 4(早口でぶつぶつ言う意味不明の会話あるいは多弁症)
    期間 1d6  → 1ヶ月
 
 火谷 クトゥルフ神話 6 → 7
 
PL6『じゃあ、最近読んだ本の暗唱でもする。現実逃避。手が疲れるから実際に喋ろうか』
  「……アンおばさんは言いました「もう直ぐ美味しいケーキができますからね」その
   言葉にわたしはとても喜びましたなぜならおばさんのケーキはわたしの大好物
   だったからです今日はどんなケーキが出てくるのでしょうとてもとてもたのし、」
 
PL5「む、無理はしないで!? 無理に喋ったらまた心労で倒れちゃうよ!?」
 
PL6『このぐらいなら平気』
 
KP1「ほどほどにしておけ。では、黒羽の番だな」
 
PL2「んー……っと、もうちょっとで倒れそうなんだよな。とりあえず<こぶし>」
 
 黒羽 こぶし 50/59 → 失敗
 
PL2「失敗かー……」
 
KP1「では、天原と竜崎の番だな。二人とも1d100を振ってくれ」
 
PL1「大きい方が先に行動か」
 
 天原 1d100 → 87
 竜崎 1d100 → 23
 
PL1「先行だな。……だが、待機しておくか。HP3は心もとなさすぎる。ムーン=ビースト
  がどうにかなったら出るか。竜崎もそうしておけ」
 
PL3「攻撃の手数を増やすべきではないのか? 相手はもう倒れそうなんだろう」
 
PL1「もうすぐ倒れるというなら、大人しく井砂に任せておいた方が良いと思うが。
  ……由上が呪文を唱えているのが怖いが、今出るのは非常に危険だぞ。倒れて
  邪魔になるのも不本意だろう、お前は」
 
PL3「……どうなっていても、次のターンは出るぞ?」
 
PL1「あぁ、それには同意する」
 
KP1「では2ラウンド目だな。仁戸は火谷に<精神分析>をするぞ。「大丈夫、怖くないよ」と」
 
 仁戸 精神分析 ??/?? → 成功
 
PL6『戻った。「ありがとうございます」って言っとく』
 
KP1「「お気になさらず」
  ……と、続いて井砂の手番だな」
 
PL5「<剣道>で攻撃するよ。対象は当然、ムーン=ビースト」
 
 井砂 剣道 60/36 → 成功
 
 ダメージ 1d6 + 1d4 → 6 + 3 → 9
 
PL5「おぉ、会心の一撃だね」
 
KP1「<回避>するぞ」
 
 ムーン=ビースト 回避 ??/?? → 失敗
 HP ?? → ??
 
KP1「失敗だな。ムーン=ビーストは倒れたぞ。
  続いて火谷の番だが」
 
PL6『ステージ上に出るよ。sanチェック?』
 
KP1「だな。ただし、壊れた天井の瓦礫が観客席に散らばっているため、先ほどよりは
  惨状が覆い隠されている状態だな。1/1d6のsanチェックだ」
 
 火谷 sanチェック 37/99 → 失敗
 1d6 → 4
 san値 37 → 33
 
PL6『発狂は無いからセーフ』
 
KP1「由上の手番だが、彼女は探索者たちを睨みつけながらも呪文を唱えるのを止めない」
 
PL4「では、津木の番か。……悪いが、津木は出ないぞ。これ以上san値を削るのはまずい。
  ……が、<投擲>で由上に何かをぶつけることは可能だな?」
 
KP1「できないことはないが。何をぶつけるんだ?」
 
PL4「持ち物で投げやすそうなのは……携帯か?」
 
KP1「それなら成功で1d3のダメージだな」
 
PL4「投げるぞ」
 
 津木 投擲 80/40 → 成功
 ダメージ 1d3 → 2
 
 由上 ?? → ??
 
KP1「津木が投げた携帯は、由上に命中したように見えるが、彼女は動じた様子が無いな。
  呪文も止まらないぞ」
 
PL4「駄目か……少しは動揺するかと思ったが」
 
PL2「んで、黒羽の番として……フルート取り上げるのはアリ?」
 
KP1「STR対抗に-30の補正を付けた値で成功すれば可能だな」
 
PL2「-30か……とりあえず挑戦するか」
 
KP1「なら、20以下で成功だな」
 
PL5「あ、黒羽と由上さんのSTR一緒だ」
 
 黒羽 STR対抗 20/33 → 失敗
 
PL2「結構低い出目だったのに……」
 
KP1「続いて天原と竜崎の番だな」
 
PL1「STR対抗でフルートが取れるんだろう? なら、天原はステージ上に出るぞ」
 
PL3「竜崎も出る」
 
KP1「1/1d6のsanチェックが入るぞ?」
 
PL1「分かっている」
 
KP1「では、二人同時にステージ上に出たとしようか。先手後手の1d100は今回は無しと
  しよう。では、sanチェックをしてくれ」
 
 天原 sanチェック 57/16 → 成功
 san値 57 → 56
 
 竜崎 sanチェック 47/78 → 失敗
 1d6 → 3
 san値 47 → 44
 
PL1「成功でも削れるのがな」
 
KP1「……さて、3ラウンド目か。まずは仁戸の行動だが、何もしないな。ステージ袖から
  ステージ上を見ている」
 
PL5「じゃあ、井砂だね。STR対抗でフルートを奪取……は、ちょっと難しいかな。
  <剣道>でノックアウト攻撃するよ」
 
 井砂 剣道 60/82 → 失敗
 
PL5「……あ、あれ?」
 
KP1「失敗か。知人の先輩に手を上げるのに躊躇いがあったんだろうな、井砂の杖は
  大きく空振りした」
 
PL6『火谷の番。STR対抗。黒羽とSTR一緒だから、補正-30付きで、20で成功』
 
 火谷 STR対抗 20/7 → 成功
 
KP1「……成功するとはな。では、火谷はもみ合いの末、由上からフルートを取り上げる
  ことに成功した。由上は憤怒の形相を浮かべるが、呪文はかろうじて途切れさせ
  なかったな。そして……3ラウンド目の由上の手番だ。呪文を唱えながら、火谷が
  奪ったフルートを再度奪取しようと手を伸ばしてくる。……STR対抗だな」
 
PL6『その前に壊す、というのは?』
 
KP1「そうするには時間が足りない。取られてすぐに取り返しに手を伸ばしてきたからな。
  ……今回のSTR対抗では補正はつけないとしようか」
 
 由上 STR対抗 50/?? → ??
 
KP1「…………ほう」
 
PL5「え、っと、どうしたの?」
 
KP1「いや、こういうこともあるのだな、と」


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